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副業解禁の時代に『Job-Hub』が結ぶ、個人と企業の新しい関係とは

梶野佐智子
ライター/編集
2018年10月01日

人生100年時代に突入し、ひとつの仕事にとらわれない“パラレルキャリア”が注目されています。そんな折、人材サービスの大手であるパソナグループが、クラウドソーシングサービスを行う新会社『Job-Hub』を立ち上げました。

パソナグループは、「社会の問題点を解決する」を企業理念に、ダイバーシティを推進し、誰もが自由に好きな仕事を選択でき、働く機会を得られることを目指して、雇用創出に向けた様々な取り組みを行っています。最近では地方創生に向けた酪農分野の人材育成のため、本部ビル13階にヤギ、ブタ、ウシ、アルパカなどを飼育する“大手町牧場”を開設して話題になりました。新しい働き方を提言し続ける同社は、次なる一手になぜクラウドソーシングを選んだのでしょうか。『Job-Hub』代表取締役社長に就任した小川光昭さんに伺いました。

株式会社Job-Hub 代表取締役社長小川 光昭さん

働き方改革により、仕事の仕方は多様化している

新会社『Job-Hub』を立ち上げた背景について教えてください。

「私たちは、個人がそれぞれのスキルや才能をいかし、自立して働けることが豊かな社会だと考えています。アメリカでは労働人口の4割を超える人が、個人と企業で直接契約を交わして働いていますが、日本ではフリーランス(個人事業主)と呼ばれる人たちはまだ1割程度といわれています。それが今、働き方改革の後押しもあり急増している最中です。働き方が多様化する転換期において、個人と企業がより対等な関係で結ばれる社会を実現することを我々は目指しています」

働き方改革の柱のひとつである、長時間労働の是正による影響もあるそう。

「労働時間が短くなり“家族と過ごす時間や、プライベートな時間が増えてよかった”という方もいます。また、自分自身のキャリアやスキルの向上を目的に、空いた時間で副業をしたいと考える人も増えています」

実際に政府は、これまで原則禁止とされていた副業を認めるよう企業に促しています。

そして、フリーランスや、会社員の副業など、それぞれのライフスタイルに合った働き方を実現するためのクラウドソーシングサービスが『Job-Hub』です。

時間や場所にしばられず、それぞれに合った仕事ができる

ご存じのとおり、クラウドソーシングとはオンライン上で個人と企業の仕事の受発注を実現する仕組みです。『Job-Hub』では、仕事の受発注、コミュニケーション、納品、検収、決済まで、すべてオンライン上で完結できます。

では、なぜクラウドソーシングを選んだのか。人材派遣サービスでの営業経験もある小川さんはこう語ります。

「営業活動で悔しい思いをしたのが、企業が望む人材と、個人のやりたい業務が一致しているにも関わらず、勤務地や労働時間の条件が合わずにマッチングできないことでした。クラウドソーシングでは、場所や時間にとらわれず個人の能力をそのまま活かすことができます」

仕事のジャンルは幅広く、専門スキルを活かせるWebデザイン、アプリ製作、翻訳のほか、気軽にトライできそうなデータ入力、画像加工などの仕事もあります。なかにはAIスピーカー製作のため、様々な年代の声を集めたいというクライアントからの依頼で、「こんにちは」と自分の声を録音し、音声データを納品して完了というユニークな業務も。

クラウドソーシングの活用が、セカンドキャリアの第一歩に

小川さんは AI(人工知能)やRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の導入など、テクノロジーの進化により、「仕事に対する危機意識を持っている人は多い」と感じているそうです。そのような時代の中で、『Job-Hub』の登録ワーカーには、セカンドキャリアの第一歩としてクラウドソーシングを活用する人もいます。

例えば専門スクールなどに通って知識や技術を学んでも、未経験から新しい職種に転身したり、再就職をしたりするのはなかなかハードルが高いものです。けれど、働きながらクラウドソーシングを使って仕事をすることで、それが実績になります。

「ショップ販売員の経験をいかしアパレル専門ライターへキャリアチェンジした方や、まったくの未経験からクラウドソーシングで実績を積んでWebデザイン会社に再就職した方もいます。農家に嫁いだ方が農閑期を有効利用し、農業と事務のWワークを実現しているケースもあります」と小川さん。

育児のひと段落した主婦が、仕事復帰の一歩としてはじめるケースも多いそう。

「実は私の妻も、空いた時間を使い自宅で少しずつ仕事をはじめているところです。企業から評価され、報酬を得ることが自信に繋がっているようです」

納期を守れば場所や時間にしばられず働けるため、自由なかたちでセカンドキャリアに向けた実績を作れる点は大きなメリットです。自分のスキルを見直すきっかけにもなります。

内部・外部を問わない人材の可視化が、労働者不足の解決に繋がる

またほかとは違う『Job-Hub』ならではの特徴が、フリーランス、会社員で副業をするワーカーなどの社外の人材だけでなく、社内にいる人材のスキルを登録・共有できる点です。

「Job-Hubエンタープライズ」では、利用企業は業務の依頼先を、社内・社外・フリーランスなど自由に設定し、検索やマッチングを行えます。社内・社外を問わず、どんなスキルをもったワーカーがいるか可視化されるため、より適切な人材に業務を依頼できるようになります。

「大企業では、社員それぞれのスキルを把握できていないこともあります。総務部にいるけれど、実は異なる分野に興味があるという社員もいるはずです。それを“スキルシェア”という形で活かし、賃金を給料ではなく報酬として支払います。企業内であれば、機密情報に関わる業務も任せられます」

少子高齢化が進み、労働人口が減るなかで重要になるのは“多くの人材と繋がり続けること”だと小川さんは考えています。

「昨今、人事担当者は人材の確保に頭を悩ませているケースも少なくありません。そんなときに、例えば退職をした企業のOB・OGとJob-Hubを通じて繋がりを残すことで、退職した後でも、その人に業務を依頼することができます。

個人一人ひとりが、周りの人と繋がり、そこで自分のスキルや経験を共有し、お互いに助け合うことが、これからの社会には求められてくると感じています。そのためには、まずJob-Hubを通じて、たくさんの人と人との繋がりを作っていきたいと考えています。」

人生100年時代になり、同じ会社で同じ仕事を務め上げて定年後は年金だけで暮らす、というライフプランは現実的ではなくなってきています。

個人はもちろん企業にとっても、働き方を見直す時期にきているのかもしれません。

取材協力

株式会社Job-Hub(Job-Hub Inc.)

住所

〒100-8228 東京都千代田区大手町2-6-2 JOB HUB SQUARE

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