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老後の生活と仕事。シニアが働く理由とは

カトウマモル
編集/ライター
マーケティングコンサルタント
2017年10月14日

定年を迎える、というのは会社員にとって人生のひとつの区切り。「定年退職したらもう働かない!悠々自適の生活を送るんだ!」と考えている人も少なくないかもしれません。

しかし実際には、定年を迎え老後の生活を送っている人が働くケースは、増えているようです。その理由について調べてみると、意外な現実が垣間見えました。

仕事はもういい?それとも、仕事した方がいい?

毎日朝早く起きて、満員電車に乗り込み、会社に通う…。定年を迎え、退職し、こうした生活から解放されると考えると、「定年後も仕事するなんて、あり得ない!」と思うかもしれません。

一方で、仕事に打ち込んできた人であればあるほど、定年後「仕事がないと何をしていいか分からない」という状況に陥ってしまうこともあるのだとか。ひどい場合、認知症の発症につながるケースもあるようです。

仕事に追われていると、「仕事はもういい、定年したらゆっくり過ごしたい」と考えるのは無理のないこと。ところが、シニアの実情としては、いざ定年を迎え仕事に追われなくなると「仕事でもした方がいいかも…」と考え、働くようになる人も少なくないようです。

定年以降も働く理由とは。実際のシニアの声は?

では、老後「仕事でもした方がいいかも…」と考え、働く人がいる理由は何なのでしょうか?

2016年12月にインテリジェンス(現パーソルキャリア)が「anレポート」において実施した、アルバイトしているシニアを対象とした調査の結果を見てみましょう。

※ データ:インテリジェンス(現パーソルキャリア)プレスリリースより

最も多く選ばれたのは、「お金を稼ぐため」(36%)。どちらかといえば、シニア特有というよりは、まあアルバイトするんだからそうだよね、という納得の回答。

でも「そもそも生活費が足りない」というケース以外にも、「生活に余裕をもたせたい」「働けるうちに稼いで貯めておきたい」など、シニア特有の理由もありそうです。

ただ、この「お金を稼ぐため」という回答は、最多とはいえ半数に届いていません。

言い換えれば、(お金を稼ぐことももちろん目的の一部としても)半分以上の人は他の理由のほうが大きいということ。一体、どんな目的で働いているのでしょうか。

「お金を稼ぐ」以外で最も多かったのが「健康を維持するため」(25%)。

仕事に追われている現役世代だと、「仕事で健康が損なわれないか」が心配の種になりがちですが、老後世代になると一転して、「健康維持のために働く」という考え方になる人も多いようです。

働くことによって、運動になったり、生活習慣がある程度整うことを期待している、ということなのでしょうか。このあたりは老後を迎えた人ならではの感覚かもしれません。

僅差で続くのは「社会との繋がりを感じるため」(24%)。

定年退職後、仕事もなく、とくにやることもなく、ずっと家にばかりいると、交流やコミュニケーションの少なさに対する危機感のようなものが芽生え、なにかしら外に出ていく必要性を感じる、というのはよくあるケースのようです。

老後を迎えると、誰かのために仕事をしたり、誰かと一緒に仕事することのすばらしさが、あらためて身に沁みるのかもしれません。

また、「仕事のやりがいを感じるため」(12%)という目的をあげている人も一定いるようで、得意分野がある人や経験を活かせる仕事を見つけている人は、「やりがい」が大きな目的になっているようです。

このように調査結果を見ていくと、ただお金を稼ぐため、というよりも、自分の心身の健康や生活面におけるメリットを重視する人の方が多い、シニアの現状が垣間見えます。

老後働くことにはメリットもたくさん。定年以降も働く人は増えていく

忙しく働いていると、定年退職後はゆっくりのんびり暮らしたいと考えるのは自然なこと。

一方で、実際に老後を迎え働くことを選んでいる人々は、「お金のため」「健康のため」「社会とのつながりのため」「やりがいのため」と、さまざまな目的を持って働き、そのメリットを活かしているようです。

これから老後を迎える人たちにとっては、定年はリタイア・引退ではなく、老後の新たな生活スタイル、ワークスタイルにチャレンジするひとつの通過点となっていくのではないでしょうか。

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