それ、ハラスメントです!職場で注意したいハラスメント

職場には、様々なハラスメントが溢れています。自分が被害者になることもあれば、知らず知らずのうちに加害者になってしまっていることもあるかもしれません。
被害を訴えられて初めてハラスメントだったと気が付いた、などということがないように、知っておきたい職場でのハラスメントをご紹介します。
深刻な3大ハラスメント
職場で最も多いといわれているハラスメントに、パワハラ、セクハラ、育児ハラスメントであるマタハラ、またはパタハラがあります。
パワハラはパワーハラスメントの略です。パワハラとは、職場で自分の立場を利用し、過度の仕事を強要する、人前で罵るなどの行為を指します。上司や部下などに関わらず、同僚間でも起こりうるハラスメントです。書類で頭を叩く、蹴る、会議や歓送迎会などに出席させない、家族の悪口を言う、一人だけ別の場所で仕事をさせるなどといったことが挙げられます。
他にも、女性に宴会でお酌をするよう強制する、隣に座るように強要するといった行為もパワハラに当たります。
セクハラはセクシャルハラスメントの略。髪の毛を触る、肩に手を置く、頭を撫でる、ホテルに誘う、性的な冗談を言う、性的関係を強要するなど、相手に不快な思いをさせる性的な行動や発言を指します。男性から女性のみならず、女性から男性、同性同士でも成立するハラスメントです。
マタハラ、パタハラはマタニティハラスメント、パタニティハラスメントの略で、働くママやパパに対する育児ハラスメントです。育児休業制度の利用を妨げたり、解雇を迫ったり、残業を強要したり、早退時に嫌味を言ったりする行為が育児ハラスメントに当たります。精神的なダメージから体調を崩し、流産してしまうケースもあります。
以上の3つは違法性も高く、深刻な問題に発展しやすいハラスメントです。
まだまだある、ハラスメント
モラルハラスメント、モラハラはパワハラの一形態で、精神的に追い詰める言動を指します。無視や侮辱、以前のミスをいつまでも責める、人前で怒鳴りつけて恥ずかしい思いをさせる、人格を否定するなどの行為がモラハラで、集団で行われることもあります。
ソーシャルハラスメント、略してソーハラは、Facebookなどのソーシャルメディアで友達申請を無理矢理承認させたり、「いいね」を強要させたり、写真などを同意なくアップロードし個人が特定できるようなタグ付けを行なったりするハラスメントです。LINEの発言に毎回反応をするように強制したり、社内連絡のLINEグループから気に入らない部下を締め出したりするなどの例もあります。
リスハラはリストラハラスメントの略です。パワハラやモラハラの一種で、退職させるためにあらゆる手段を取って相手を自主退職に追い込む行為を指します。わざとミスを誘発させるような行為をする、小さなミスでも減給や降格処分をする、社内で孤立するよう仕向ける、何時間も説教をしたり恫喝したりする、必要性がない仕事を毎日やらせるなどの例があります。
知らないうちに加害者になっているかも?知っておきたいハラスメント
普段何気なくやってしまったり、気付かないうちにハラスメントになってしまったりするハラスメントもあります。
口臭や体臭、わきが臭などの臭いにより、周囲の人を不快にさせてしまうスメルハラスメント。夏場などは特に注意が必要です。
「女性だから」という理由で女性社員にのみお茶汲みをさせたり、男性社員に「男なのだからもっと飲め」と飲酒を強要したりするなど、画一的な基準にとらわれた男らしさ、女らしさなどを求めるハラスメントがジェンダーハラスメントです。
年上社員を馬鹿にしたり、逆に若い社員は仕事ができないと決めつけられ望まない仕事をさせられてしまったり、年齢による偏見で起こるハラスメントはエイジハラスメント。
独身の人に「早く結婚しないの?」と聞くようなマリッジハラスメントや、恋愛に関することを人前で話させたりするラブハラスメントなどもあります。
人の癖など、人と違うところを面白がってからかったりするパーソナルハラスメント。その本質はいじめと同様です。
飲めない人に飲酒を強要したり一気飲みをさせたりするアルコールハラスメント、歌が苦手な人にカラオケを強要するカラオケハラスメントなど、宴会や接待で起きてしまいがちなハラスメントもあります。
相手が嫌がっていればそれは立派なハラスメントだということを覚えておきましょう。
ーまとめー
ハラスメントの加害者にならないためには、人はそれぞれだということを忘れてはいけません。お互いを尊重する気持ちを持って仕事をすることで、ハラスメントのない働きやすい職場を作っていきたいですね。