「ボス充」ってなに?ボス充が注目される理由を考えよう!

株式会社リクルートマネージメントソリューションズが、2018年の人材マネジメント領域トレンド予測キーワードとして、「ボス充」という言葉を発表しました。
「ボス充」とは、果たしてどのようなことを指す言葉なのでしょうか?なぜ注目されるのでしょうか?ご紹介します。
ボス充とは何か?
生活を楽しみ、社外活動を充実させているマネジャー、「ボス充」。簡単に言えば、充実しているボス、それがボス充です。株式会社リクルートマネジメントソリューションズが打ち出した造語で、社外経験を仕事で活かすことができ、仕事経験を社外活動で活かすことができる、仕事とプライベートの相乗効果が高い人が支持されるという考え方を反映させたトレンド予測ワードです。
リクルートグループが2009年から毎年行うトレンド予測は、住まい領域や社会人学習領域、キャリア領域など、いくつかの領域ごとに発表され、毎年注目を集めています。過去には自分の生活スタイルの変化に合わせた転職をする「ライフフィット転職」というワードなどを発表し、時代を敏感に切り取っているとして評価を得ています。
ボス充上司が支持される理由とは?
特に若手社員に支持されることの多いボス充ですが、なぜ、ボス充が支持されるのでしょうか。
若手社員は仕事だけでなく、趣味や習い事、副業、家庭など、自分の生活を充実させるためのあらゆる手段を持つ人が増えてきています。その場に応じた自分を使い分ける人が増えており、社外の顔を充実させたいと考える人が多いのです。
そのような生き方の目標として、すでに生活を充実させ楽しんでいる上司がその姿を隠さずオープンにして見せることにより、若手の部下から信頼を集めているという傾向がみられます。
若手社員にとって、仕事はきっちり早めに切り上げ、人間的な幅が広い上司が理想なのです。上司から社外活動の経験などを聞き、自分の生活に取り入れていきたいと考える若手社員が多いことが、ボス充上司が支持される理由といえるでしょう。
企業側にも歓迎されるボス充
ボス充上司は企業側からも歓迎される存在といわれていますが、それはなぜなのでしょうか。
学びの場は、社内から社外へと移行しつつあります。様々な社外研修を取り入れる企業も増えています。中でも特に、異文化、異業種、異次元の研修現場が求められており、こうした教育研修の場においても多様な観点や価値観を持っているボス充が注目される傾向が高いのです。
また、政府主導の働き方改革で、残業時間の削減が進み、余った時間を有効に活用できるボス充のような人材が歓迎される傾向にあります。
仕事とプライベートをいかに充実させられるか、ワーク・ライフ・エンリッチメントについての研究も増加しており、学術的にも注目されている観点です。仕事とプライベートの相乗効果については今後より一層注目されていくでしょう。
柔軟な働き方を求める若手社員は、個の尊重を重視しています。どのような上司を持つか、企業からどのような働き方を求められるのか、どのような働き方を提示してくれるのかによって、働き方は左右されます。今後の企業の成長には、柔軟な人間関係や企業風土により、時代に合った進化を遂げられるのかが重要となるのです。
ワークとライフのバランスを上手に取り、相乗効果で自分を高めていけるボス充が求められるのは、こうした背景があるからでしょう。
ーまとめー
社外活動を充実させることは、普段仕事では関わることのない人たちとのコミュニケーションを通じて、今まで気が付かなかったことに気付けたり、新しい観点を得られたりと、様々なメリットがあります。
そこで得た経験を仕事に反映させ、新たな成功を収めることもできます。まずは子供のPTA活動に参加してみたり、スポーツを始めてみたり、新しい習い事を始めてみたりするなど、身近なことからスタートしてみてはいかがでしょうか。