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厚生年金の支給開始を70歳まで繰り下げるとどのくらいお得?

JENNIE 編集部
2018年08月13日

厚生年金の支給開始時期は65歳以降70歳まで繰り下げることができ、繰り下げることで月の支給額が増えるということをご存知ですか?

老後のお金のこと、気になりますよね。受給年齢を繰り下げることでどのくらい年金額が増加するのでしょうか。
厚生年金の支給開始繰り下げで月の支給額が増える仕組みについて、簡単な事例つきでご紹介します。

厚生年金支給開始の繰り下げとは

老齢年金には、「老齢基礎年金」と「老齢厚生年金」があります。

老齢年金は、一定期間以上年金に加入していれば、原則65歳に達した月の翌月から受給できます。
国民年金のみに加入していた第1号被保険者と第3号被保険者が65歳から受給できるのは「老齢基礎年金」。厚生年金に加入していた第2号被保険者は「老齢基礎年金」と「老齢厚生年金」が受給できます。

受給年齢は、手続きをすれば、60歳以降65歳になるまでに繰り上げることも、65歳以降70歳の間までに繰り下げることもできます。ただし、受給年齢を繰り上げると、年金額は繰り上げた分減額されます。減額された年金額は一生変わりません。

一方、受給年齢の繰り下げをすると、本来支給される老齢年金額に繰り下げ加算額が足されるため、年金額が増額します。増額された年金額も一生変わることはありません。

厚生年金繰り下げ加算の増額率

老齢厚生年金の受給を繰り下げた場合、繰り下げ待機期間(65歳になった月から繰り下げ請求をした月の前月までの月数)×0.7%が増額されます。繰り下げ待機期間は最大60ヵ月(5年間)です。

つまり、老齢厚生年金の受給を繰り下げた場合の加算額は、65歳時の老齢厚生年金額×繰り下げ待機期間×0.007となります。

ただし、繰り下げ待機期間中に働いていて厚生年金保険へ加入していた場合の加算額は、支給停止されていた金額を除いて計算されます。
また、共済組合など複数の厚生年金保険へ加入していた期間がある場合は、すべての老齢厚生年金が繰り下げとなるため、一部のみを繰り下げて受給することはできません。

繰り下げ受給は、老齢基礎年金と同時にすることもできますし、老齢厚生年金のみを繰り下げることもできます。
一方、特別支給の老齢厚生年金を繰り下げ受給することはできません。

特別支給の老齢厚生年金とは、1953年4月2日~1961年4月1日生まれの男性、1958年4月2日~1966年4月1日生まれの女性で厚生年金保険に1年以上加入歴がある人が65歳になる前に受給できる老齢年金のことです。

厚生年金繰り下げの事例

例えば、65歳時点で国民年金から老齢基礎年金が60万円、厚生年金から老齢厚生年金が80万円、支給されるとしましょう。年金総額は年間140万です。

年金受給を65歳から70歳まで繰り下げると、5年間で60ヵ月受給を遅らせることとなるため、増額率は60ヵ月×0.7%=42%となります。
老齢基礎年金が60万円であれば、60万円の42%で25万2000円が増額となるため、60万円+25万2000円=85万2000円が70歳からの老齢基礎年金額となります。

同様に、老齢厚生年金が80万円であれば、80万円×42%=33万6000円が増額となり、70歳からの老齢厚生年金額は80万円+33万6000円=113万6000円となります。

老齢基礎年金と老齢厚生年金を同時に5年間繰り下げると、老齢基礎年金85万2000円+老齢厚生年金113万6000円=198万8000円となり、65歳からもらうよりも58万8000円の増額となります。

また、年金受給を66歳に1年間(12ヵ月)繰り下げた場合は、増減率が12ヵ月×0.7%=8.4%となります。
老齢基礎年金は60万円+60万円×0.084=65万400円、老齢厚生年金は80万円+80万円×0.084=86万7200円です。

老齢基礎年金と老齢厚生年金を同時に繰り下げると、年金総額は151万7600円ですので、1年間の繰り下げで11万7600円の増額となります。

ーまとめー

老齢厚生年金を繰り下げて受給開始した場合に、月の支給額が増加する仕組みについて、紹介しました。

年金をもらうのを遅らせて金額を増やすことも、65歳を超えて収入があるうちはいいかもしれませんが、繰り下げ受給にはいくつか例外もあるため注意が必要です。

繰り下げ受給について理解を深め、自分の健康寿命も考えながら、年金受給の際の選択肢の一つとして参考にしてください。

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