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【人気ドラマから見る仕事と給料と将来】陸王編~ヤスこと安田 利充さんの場合

カトウマモル
編集/ライター
マーケティングコンサルタント
2017年12月14日

2017年秋ドラマで、放送前から話題になっていたのが、「陸王」。

実際のニューイヤー駅伝でのロケ、数千人規模のエキストラを動員したマラソンシーンなど、連続ドラマとしては異例のスケールが注目されています。

陸王の舞台となっているのは、創業から100年以上続く老舗足袋業者「こはぜ屋」。そして主役である四代目社長・宮沢紘一を演じるのは、名優・役所広司。

ということで、この宮沢紘一の…と言いたいところなのですが、社長の給料やお金事情というのはなかなか推定するのが難しい!(ドラマ内では2000万円の定期預金解約していたりしますが)

とはいえ、せっかくなので、参考になる情報はないものか…うん、そうだ!これにしよう!

ということで今回は「こはぜ屋」を支える一員である、ヤスこと係長の安田 利充さんから、小企業で働くサラリーマンのお金事情を紐解いてみたいと思います。

こはぜ屋はどんな会社?

さて、ドラマにおいては、世界的メーカー「アトランティス」と激しいつばぜり合いを繰り広げているこはぜ屋。

しかしその実態は足袋の需要が落ちていくなかで、資金繰りに悩む、従業員20人程度の地方零細企業です。そういえば銀行のスタンスも(個々の担当者は違っていますが)やたら上からの気がしなくもないですよね。

まあ、だからこそ「陸王」の開発と、それによる経営難からの逆転劇が小説やドラマの題材として適している、ということでもあるのですが…。

気になる給料を推定!小企業の係長は…

では、いよいよ本題に移りましょう。そんなこはぜ屋を係長として支える、ヤスの給料はどれくらいなのか、考察してみたいと思います。

給料のヒントとして用いるのは、厚生労働省「平成28年賃金構造基本統計調査」です。その中でも、企業規模別のデータから、ざっくり推定していきましょう。

小企業(従業員10~99人)の男性の平均賃金は月額約29.1万円。ちなみに大企業(従業員1000人以上)は月額約38.5万円で、これを100とした場合、小企業は75.6となります。

給料的には小企業の方が厳しい現状がありますが、一方で、大企業と小企業の格差は年々縮まる傾向にあるのだとか。

話が逸れましたが、本筋に戻りましょう。係長とはいえヤスは中堅社員。全体の平均賃金をもとに計算を進めても大きくズレは出ないだろう、と信じてさらに考えましょう。

先ほどの平均賃金(月額約29.1万円)に12をかけると、349.2万円。なお、この平均賃金にはいわゆる時間外手当などは含まれませんので、「陸王」の開発にあたり、猛烈に残業を重ねていて、その分の手当がもらえれば、これより多くなることはまちがいありません。

くわえてサラリーマンであれば楽しみなのが賞与。こちらについては厚生労働省「毎月勤労統計調査」から、昨年末と今年夏のデータを見ていくと、5~29人の規模の企業のおおよその平均額は、2016年末が26.9万円、2017年夏が26.7万円。

これらを合わせると、ヤスの年収として想定されるのは約400万円(+諸手当)、ということになります。

※経営難の零細企業で賞与が出るかどうか、現実的には微妙なところではありますが、一旦そこは棚に上げております。

定年退職したら、退職金は?

さて、まだまだ定年退職までは時間がありそうなヤスですが、もし定年退職するとした場合、退職金はどれくらいもらえる見込みなのでしょうか。

中小企業のデータとして充実している東京都の「中小企業の賃金・退職金事情(平成28年版)」によると大学卒・10~49人の規模の企業のモデル退職金は約1050万円。ひとつの目安はこの金額とするとよさそうです。

もちろん、今後「陸王」や「足軽大将」が成功し、会社がどんどん大きくなっていくと、給料が上がり、それに伴って退職金も上がる、ということもあるかもしれませんね。

世界と戦うランナーのためのシューズ「陸王」を開発するこはぜ屋ですが、そこで働く人のお金事情を考えると、より現実的な存在となり、応援したくなりますね。

この記事で紹介したように、厚生労働省などから、一般的な企業の平均データなどは公開されていますので、自分の勤め先の状況と、世間一般の平均の関係性を調べてみるのもおもしろいかもしれません。

まあ、調べてみるとなんだかせつなくなってしまう可能性もありますが…。

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