自己判断は危険!若者もかかる目の病気について

3月上旬は世界緑内障週間です。
緑内障や白内障などの目の病気は、高齢者がかかるイメージを持っていませんか?若い人でもかかる可能性がある目の病気や、普段酷使している目をいたわる方法を紹介します。目の健康を維持することを意識してみませんか?
若者に増えている目の病気
高齢者に多かった飛蚊症や白内障、緑内障などが若者にも見られるようになり、目の病気が低年齢化しているといわれています。
飛蚊症は、光を集める水晶体と、光を感じる網膜の間にある硝子体が中心から溶けていき、黒い虫のようなものが動いて見える症状です。近視の人ほど起こりやすく、20代で症状を自覚する場合もあります。
白内障は、水晶体のたんぱく質が濁って白くなる病気です。アレルギーを持つ若者がかかるケースが増加しており、アトピー性皮膚炎の場合、10代から白内障の症状が出始め、20代で水晶体が真っ白になり手術が必要となる場合もあります。かゆくて目をこすってしまうことで手術が困難になったり、網膜剥離を引き起こしたりすることもあるので、注意が必要です。強い紫外線や放射線によってたんぱく質の変性が起こることもあります。
緑内障は、正常な眼圧以上の眼圧となり、 視神経がダメージを受け、視野が欠けてくる病気です。ダメージを受けた視神経は再生することがありません。自覚症状がほとんどなく、視野が狭くなっていることにも気づきにくいため、発見が遅くなってしまうと、失明してしまう危険性もあります。
また、スマートフォンやパソコンの画面を長時間見ることにより、子どもや30歳代の若い人でも、ドライアイや、近くのものが見えにくくなる、スマホ老眼といわれる症状が出ることがあります。
目を酷使していませんか?いたわり方を紹介
長時間のデスクワークやスマートフォンの使用で、知らない間に目を酷使しているかもしれません。目が疲れると、充血やかすみ、痙攣などの症状が現れ、ひどいときは肩こりや頭痛を引き起こすこともあります。
パソコンやスマートフォンを長時間見ている人は、意識的にまばたきをするように心がけ、1時間ごとに休憩を取るなど、目を休める時間を作りましょう。とくにスマートフォンは目と近い距離で使用していることがありますので、距離に気を付け、遠くを見たり、目を動かしたりすることで、緊張を和らげるようにしましょう。肩や腕をほぐすことで目も休まるので、ストレッチなどで全身を動かし、体の緊張をほぐしましょう。
温かいシャワーや、電子レンジで1分ほど温めた蒸しタオルで目を温めることも、疲労回復に効果があります。温めて血行を良くしたあと、目の周囲を優しくマッサージするのも効果的です。目の周りは皮膚が薄いため、刺激を与えすぎるのは逆効果ですので、気を付けて行うようにしましょう。
また、日中の紫外線は目にも負担がかかっていますので、サングラスを着用することで、紫外線から目を守ることができます。
定期受診を心がけよう
眼科検診は、目の病気を予防し、視力を守るために最も確かで簡単な方法です。眼科検診に行くと、視力、眼筋の協調、周辺視野、瞳孔反応、色覚検査、眼球内部と眼底、まぶたの状態、眼圧の検査などを行います。
眼鏡やコンタクトレンズが目に合っていないと、疲れ目、頭痛、肩こりとなることもあります。過度に視力を矯正して遠くまで見えるようにすることや、矯正する必要があるのにしないということも良くありません。自分に合った眼鏡やコンタクトレンズを装着するためにも、定期的な眼科受診が必要です。
定期受診が必要なのは、視力の低い人だけではありません。自覚症状がない間に病気が進行しているということもあります。10代の変化しやすい視力や、視力を維持できるとされる20代から30代、視力が変化し始める40代から50代など、どの年代においても、目の健康を維持するためには定期受診が欠かせません。
定期受診をすることで、病気の早期発見、早期治療ができますので、自己判断はせず、なにか違和感や心配なことがあるときには、早めに眼科を受診しましょう。
ーまとめー
若い人でも目の病気にかかる可能性はあります。定期的に眼科検診をするほかに、日常生活でも、目を休ませてあげる時間を定期的に作るなど、目の健康をできるだけ長く維持できるよう心がけましょう。