子どもがかかる夏の病気って?大人にもうつる可能性あるって本当?

インフルエンザや胃腸炎など、病気が流行るのは冬というイメージですが、実は夏に流行る病気も多くあります。総じて「夏風邪」と呼ばれる夏に流行する病気。どのような種類があり、どのような症状が出るのでしょうか。
子どもたちの間で流行することが多い夏風邪ですが、大人にもうつることがあります。夏風邪の種類や予防法についてご紹介します。
夏に子どもがかかりやすい病気って?
夏に子どもがかかりやすい病気には、ふたつの原因ウイルスがあります。
ひとつはプール熱とも呼ばれる咽頭結膜熱や、流行性角結膜炎を発症させるアデノウイルスです。もうひとつは手足口病やヘルパンギーナを発症させるエンテロウイルス。どちらも特効薬はなく、症状に応じて対症療法をすることになります。
アデノウイルスが原因の咽頭結膜熱と流行性角結膜炎の症状を見てみましょう。
・咽頭結膜熱
感染すると、発熱や咽頭痛、扁桃腺の腫れ、目やにがでるなどの症状が出ます。1歳から5歳の子どもが感染しやすく、プールでうつることが多いことからプール熱とも呼ばれています。
・流行性角結膜炎
症状は結膜のむくみや充血、瞼のむくみ、さらさらとした目やにが出る、涙が出るといった目の症状で、はやり目とも呼ばれます。かかりやすい年齢は1歳から5歳ですが、成人など幅広い年齢で感染、発症します。感染力が非常に強く、最初は片目だけだったものが両目とも感染するといったことも多く起こります。
エンテロウイルスが原因の手足口病とヘルパンギーナの症状は以下の通りです。
・手足口病
38℃から39℃の発熱があり、手のひらや足、口の粘膜などに5mmから7mmの小さな水泡ができるのが特徴です。かかりやすい年齢は2歳から3歳で、保育園や幼稚園で夏に流行することが多くあります。まれに脳や髄膜にウイルスが侵入して合併症を引き起こすことがあるので、発症して2、3日以降に発熱がひどくなり、頭痛や吐き気を伴う場合は要注意です。
・ヘルパンギーナ
発熱があり、上あごの奥に1mmから数mmの周囲が赤くなった小さな水泡ができます。飲食の際に痛がって口から水分や養分を補給できないことがあるので、脱水にならないよう、少しずつでもこまめに水分補給をさせることが重要です。0歳から4歳の子どもに多く発症します。
どちらのウイルスも、型によって症状が変わってきます。感染力が強いため、感染が広がらないように注意が必要です。
大人にもうつるかも。
子どもに多い夏風邪ですが、大人でも感染することがあります。大人がかかった場合、39℃以上の高熱が続くなど、重症化するケースもあるので、注意しましょう。うがい、手洗いを徹底する、タオルを共有しないなど、家族内に感染を広げない対策が必要です。
症状が強く出ている間が一番感染しやすいですが、回復後も2週間から4週間は便からウイルスが検出されたり、唾液が付着した家具にウイルスが残っていたりすることもあるので、注意を怠らないようにしましょう。
感染を予防する方法は?
感染を広げないためには、予防対策を徹底することが大事です。飛沫感染や接触感染を防ぐために、手洗い、うがいといった基本の予防をしっかりとしましょう。また、プールに入った時には必ずシャワーと洗眼をし、タオルの共用を避けます。家庭での入浴後、洗顔後なども、タオルを共用しないように心掛けましょう。
夏バテなどで免疫力が低下していると、ウイルスに感染しやすくなってしまいます。睡眠不足にならないようにクーラーを適宜使用する、イベントなどの疲れを引きずらないように生活を整えるなど、夏バテにならないように気をつけることも重要です。
ーまとめー
連日の猛暑やイベントなど、夏は身体に負担がかかりやすい季節です。子どもが夏風邪にかかってしまった時や、子どもが通う園や学校で夏風邪が流行っている時などは特に体調に注意し、元気な毎日を送りましょう。