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良い睡眠とは。 「不眠」が教えてくれる、身体からのメッセージ

坂口あや
編集/ライター
アジアンセラピスト
2017年12月26日

睡眠は健やかな毎日を過ごすために欠かせないもの。睡眠不足は思考の低下や無気力を引き起こす原因にもなりますし、睡眠不足が蓄積されれば細胞の活性化が十分に行えずに免疫力が下がり、病気にもかかりやすくなります。

その一方で「身体は疲れているのに眠れない」ということはありませんか?

寝たいのに寝られないというのは本当に辛いものです。一般的に考えれば、疲れていたら眠くなるはずなのに、何が原因で不眠は起きてしまうのでしょうか。また不眠の解決法である「睡眠の質を上げる」とはどのようなことなのでしょう。

今回は忙しい人に多い現代病とも言える「不眠」をテーマに、睡眠に関する正しい知識を得ると同時に、その対処法についてベスリクリニックの健保師である長田梨那さんにお話を伺いました。

入眠から目覚めまでに起こる、不眠の4つのタイプとは


保健師・看護師・助産師
長田 梨那さん

総合病院産婦人科を経てBESLICLINICに参画。自ら経験した不規則勤務をきっかけに、働く人の健康に注目し、「その人らしい人生の支援」を心がけている。

慢性的な睡眠不足も辛いですが、時間がとれても眠れない不眠も辛いものです。意外と知られていないことですが、不眠の状態には4つの特徴があります。

不眠4タイプ
●  入眠障害=寝つきが悪く、なかなか眠れない
●  中途覚醒=眠りが浅く、夜中に何度も目が覚めてしまう
●  早朝覚醒=早朝に目が覚めてしまい、以降眠れなくなってしまう
●  熟眠障害=充分な時間寝ているのに、ぐっすりと眠った気がしない
不眠になる原因は、不安や悩みなどの精神的なもの、痛みやかゆみなどの身体的なもの、必要以上の時間や不適切な時間帯による時間的なものなど、様々な理由が考えられると長田さんは言います。


集中力や意欲の低下、対人トラブルなどを引き起こす不眠の害と対処法

「不眠による睡眠不足はホルモンバランスの崩れや自律神経の乱れを引き起こすだけでなく、病気との関連も指摘されています」と長田さん。こうした体への悪影響は日中の眠気や集中力の欠如、意欲の喪失による生産性の低下から、対人関係のトラブルや仕事の質の低下へと繋がっていきます。睡眠不足は体のみならず、生活全般に支障をきたしてしまう恐れがあるのです。

とはいえ、眠らなければと思っても眠れないのが不眠であり、また多忙を極める働き盛りのビジネスパーソンが十分な睡眠時間を確保することは難しいもの。睡眠時間を長くとること以外で解決する方法はないのでしょうか?

「一つの方法として考えられるのは睡眠の質を上げるという方法。眠る前や眠れない時に、『眠りたいのに眠れない』というネガティブな発想から抜け出し、昼間の普段の生活から生体リズムを整えて『質の良い睡眠をとろう』という発想に変えることです。

私たちに備わっている生体リズムのスタートは、就寝時間ではなく起床時間。朝起きて光を感知すると、体内の細胞に存在する時計遺伝子の活動時間が決まり、生体リズムが刻まれるという仕組みになっています。つまり眠る時間は、その日の起きた時間によって決まるのです」。

ただし、生体リズムが備わっているとはいっても、その仕組みは壊す行動をしていれば壊れてしまうと長田さんは語ります。生体リズムを整えるための行動を生活の中に上手に取り入れていくことで生体リズムをフル活用し、よい睡眠に繋げていくことが大切だと言えそうです。

「生体リズム」を整えるために心がけたい4つのポイント

不眠や睡眠不足の対処法として生体リズムを整えるためにすべき・やめるべき4つのポイントを長田さんが教えてくれました。少しでも睡眠が取れた方がいいと思ってやった行動にマイナスがあることがわかります。

1.朝起きたら外の光を浴びる
朝5分ベランダに出る、カーテンを開けた窓のそばで新聞を読む、朝食をとるなどしてみましょう。朝の光を浴びることによってメラトニンの分泌量が調整され、生体リズムが調整されます。生体リズムが整うと、夜に眠くなり、朝はすっきりと起きられる自然のリズムが整います。

2.夕方など中途半端な時間に寝ない
睡眠不足が重なり、ふと夕方に眠くなって横になることがあるかもしれませんが、夕方に眠ってしまうと、成長ホルモンが減るため免疫力が下がる・体重が増える・疲れやすくなって人との交流が億劫になるなどの悪影響が出てしまいます。さらに運動量が減り、夕方の体温が上がらないと、寝つきが悪い、眠りが浅くなるなどという悪循環をも引き起こしてしまいます。

3.就寝の1時間前に入浴する
良い睡眠をとるためには、「深部体温」という内臓温度が低くなっていなければなりません。就寝の1時間前に体温を上げておくと、1時間かけて眠るのに適した体温に下降し、よい睡眠をとる効果があります。就寝の1時間前に入浴やストレッチをして体温を上げておくのが良いと言われるのはそのためです。

4. 寝る時にはベッドか布団できちんと
睡眠不足を補うために昼間に仮眠をとったり休息をとろうとして、椅子やソファで眠ることがありませんか?時間や場所を決めずにどこでも眠る習慣がついてしまうと、本来眠る場所であるベッドに行っても眠る反応が起こりにくくなり、寝付くのに1時間以上かかったり、明け方になってやっと眠れるなどの状況に陥りやすくなります。脳はその場所でした行為を覚える習性があるので、ベッドで眠る習慣をつけ、ベッドと睡眠の適切な記憶を脳内に作っていくことが大切です。

睡眠は毎日変化します。よい睡眠がとれた日は朝から気分が良かったり、集中力が増して仕事がはかどるなど、気分が良く1日を過ごすことが出来ます。今後の人生をより豊かにしていくためにも、まずは「良い睡眠をとること」から始めてみましょう。

参考文献:誰でもできる! 「睡眠の法則」超活用法 / 菅原 洋平  (著)

取材協力

BESLI CLINIC

住所

東京都千代田区神田鍛冶町3-2 神田サンミビル8F

電話番号

03-5295-7555

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